ノースウィンドアンサンブル

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エマニュエル・パユの生演奏を聴いてきました

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詩音

(2010年10月16日 18:38) | | コメント(1) | トラックバック(0)

今年のメインイベント、この日を何とか無事に迎え、終えることが出来ました。詩音です。

サザンクロスさんが憧れてやまないフルーティスト、エマニュエル・パユのリサイタルを聴いてきました。

今年の6月くらいに情報を得て以来、メンバーを募り、チケットを発売当日に買い、当日有給休暇を取り、場所を調べたり日程を立てたりなど綿密な計画・用意を行い、ついに昨日、2010年10月15日を迎えました。

場所は島根県松江市のプラバホール。決して近い場所ではありません。ですが、心配された松江の渋滞もなく、総合受付開始30分前に会場に到着。駐車場も実質有用な最後の1つを獲得することが出来ました。私は松江に行くのは今回が初めてなので不安でしたが、大変好調な滑り出しです。
さて、総合受付が始まったら予約していたチケットを受け取らないと、と思っていたら、事務局ですぐにチケットを渡してもらえました。チケット予約確認のはがきでは、総合受付が始まってからチケットの受け渡しと書いてあったような?まあ、面倒が一つ減って何より。

館内を物色していると、なにやら駐車券関係の端末を発見。どうやらこの施設を利用したという認証をこの端末で取得すれば、駐車料金が30分以上で一律200円になるとのこと。なんて良心的な。
良心的な料金と言えば、このリサイタルのチケット代もS席で6000円です。非常にお手頃ですね。パユなんて大スターがいらっしゃればもっと高くてもおかしくないと思うのですが、他の催しもS席がだいたい3~4000円という価格設定なので、それから比べれば高いようです。こんな所がもっと近くにあれば、足繁く通うのにな・・・。

そうこうしているうちに開場となりました。

ホールに入っての第1印象。意外と狭い。
ホールの入り口に立った時、ステージがものすごく近くにあって驚きました。
そして前方には立派なパイプオルガン。7月にデニス・ブリヤコフ氏の演奏を聴かせてもらったホールにもパイプオルガンがありましたが、それとは迫力が違います。これの音も聴いてみたい。
ステージが低く、客席の最前列に座ると丁度顔の前くらいの高さが舞台の床になるでしょうか?これなら最前列かぶりつきも悪くないなと思えます。
そして、予定通り好調に進んできた本日までの計画の中で唯一失敗してしまったと思っていた要素の大逆転が!ステージ上には二つ譜面台が置いてあり、向かって右側の譜面台には椅子と足置きが置いてあります。今日はパユ(フルート)とリヴェ(ギター)のデュオリサイタルなので、椅子付きの譜面台はギターの人が使われることでしょう。これは嬉しい誤算です!

実はチケットを取る際、どこの席にしようか悩み、参加メンバーと相談した結果ステージに向かって中央から左側の席を候補にしようとまとまっていました。しかし、チケット発売当日、電話申し込み開始前に中央から左側にかけてのめぼしいところは全部取られてしまい、ステージに向かって右側の席を買わざるを得なかったのです。面白いように左側の席は売れており、右側はスカスカです。みんな考えることは同じなんでしょうね。
なぜ左寄りを買おうと思ったかというと、フルートを構えて客席にまっすぐ向かうと、体は右を向きます。なので、奏者の姿を見るのに左寄りの席の方が適していると思ったのです。

しかし、この譜面台の配置、フルーティストが左側に位置してギターの人と演奏するなら、体は右側の席を向きます。これはラッキー!
案の定、パユの姿を真っ正面から拝見することが出来ました。

パユの音の印象ですが、噂に聞いていたとおりダイナミクスレンジの大きさに驚嘆しました。低音も高音も、どうやったらこんな音を鳴らせるのかと驚くほどの小さな音をしっかり鳴らしたかと思うと、クレッシェンドしてとんでもないヴォリュームに達したりします。何より驚いたのは、無音からのクレッシェンド、そして無音に帰って行くディミヌエンド。フルートでも出来るんですね。こんなの初めて聴きました。
そして音色の多彩なこと。日本、インド、ブラジルと、易々演じ分けていらっしゃいました。
CDで聴いてこれらのことは知っていたつもりですが、生で聴くとやっぱり違いますね。
パユは指の動きもオーバーアクションだし、演奏中に体も結構動かしていらっしゃいます。フルートは声楽家同様自分の体を使って音を響かせる必要があるとパユ自身何かのインタビューで答えていらっしゃるのを雑誌で読んだことがありますが、あれだけ体を動かし(時にはリズムに合わせてステップを踏むように小さく跳ねるような動きもありました)ても、それが可能なんですね。声楽家が歌っている時はそんなに体を動かしているイメージはないですし、トレバー・ワイは私が何回も繰り返し観たビデオでは微動だにせずにフルートを吹いていらっしゃいました。ブリヤコフやゴールウェイも動画をよく観ますが、ほとんど動かずにフルートを吹いていらっしゃいますので、これには違和感を感じます。体で音を響かせるには体を動かすと不利になると考えていたので、これは響きについて考えるヒントになるかもしれないですね。

今回はギターとのデュオだったわけですが、申し訳ないことに正直パユが目当てでギターはおまけ程度に思っていました。しかし、このギターが凄かった。
プログラムの一曲目が宮城道雄の名曲『春の海』でした。往路の自動車の中で、フルートとギターの春の海がどんな風になるのか?スペインっぽくなったりするのだろうか?など色々な憶測を話していましたが、驚いたことに聞こえてきたのは琴の音。ギターの演奏であることを知らずに目を瞑って聴いていたら、間違いなく琴の演奏であると思ったでしょう。それほどの音色でした。また、ラヴィ・シャンカールの『魅惑の夜明け』も演目にありましたが、今度はシタールっぽい音色。ギターの音色がこんなに多彩だとは・・・。
音楽の歌い回しも絶品。箸休め程度に思っていたギター独奏のプログラムも、引き込まれること引き込まれること。
弦楽器の可能性は凄いですね。今まで伴奏楽器程度のイメージだったギターが、この演奏会によってピアノ並の万能楽器にイメージが変わりました。

今年はブリヤコフとパユという世界的なフルーティストの演奏を聴いたわけですが、私はブリヤコフの音色の方が好みでした。パユは凄い奏者ですが、音色はもう少し輝きが欲しいかなという印象を受けました。
まあ、音色で言えば私の中で究極はゴールウェイですが。ああ、ゴールウェイも生で聴いてみたい。

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コメント(1)

いいですねぇ~
なんか、詩音さんの書き込みはとても忠実なのでそのときの雰囲気がよくわかるかんじです。
ホント、うらやましい限りです。

なにやら楽器ケースを持っていってサインをもらっていた人もいらっしゃるみたいですね。

最近はホルンに限らず一流プレイヤーの演奏を聴きにいく機会がめっきり減ってしまったので、なんかこう。。。刺激がほしいです。

ちょっと調べてみようっ><♪

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