ノースウィンドアンサンブル

のうす・あれやこれ

ノースウィンドアンサンブルの団員が練習や本番の記録、その他音楽活動などについて書き込みをしております。
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長期休暇中の団員はここで練習の状況などをチェックしてください。
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演奏家とは?

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詩音

(2010年11月23日 23:02) | | コメント(1) | トラックバック(0)

このブログの、私の書き込みがこれで100件目となります。思えば遠く来たもんだ。詩音です。

IT大好き人間なので、音楽などについて考える時もWeb情報網が欠かせません。
検索しているとよく2chの書き込みが引っかかります。

2chって、あまり意味のないけなし合いみたいなのが延々と続いていて、有用な情報が得られることが少ないので、その気配が感じられるスレッドはすぐに閉じて読まないことがほとんどです。

ある時、「どのプロ奏者が好きか語る」みたいなスレッドが検索で引っかかりました。
読んでみると、「○○○○の音は最高だと思う」という書き込みに対して、すぐ「あんなののどこがいいんだ」みたいに否定が入るという事が繰り返される、先に挙げたすぐに閉じたいスレッドの典型みたいなものでした。
ですが、何となく時間もあったし読んでみようかという気になったので、しばらく読んでいたら、一つの書き込みが目を引きました。

正確に覚えていないので引用ではなく内容だけ書きますが、「ゴールウェイはやっぱり最高」というようなゴールウェイ賞賛の書き込みに対して、「ゴールウェイはアーティストじゃなくてエンターテイナーだろ」という、ゴールウェイを否定する向きの書き込みがあったのです。

私はゴールウェイが大好きですので、ゴールウェイを批判される書き込みに対して気分を悪くするべきなのでしょうが、しかし、その「アーティストじゃなくてエンターテイナー」という部分に、なんだか目から鱗が落ちたような気がしたのです。

表現を追求するのがアーティスト、人を楽しませる事を追求するのがエンターテイナー、と大雑把に考えてみます。
演奏家はこのどちらかに二分されてしまうのではなく、どちらの性質も持っているのだと思ったのです。
そう考えると、今までもやもやしていた何かがちょっと晴れた気がします。

今まで演奏するに当たって、曲をどう演奏しようかと考える時、どんな音色で、どんなニュアンスで演奏するのが良いかなど漠然と考えていました。
結構結論が出ないんですよね。
結果、何となく無難そうな演奏をしてしまう。

しかし、アーティストとしてどういう表現をするべきか考え、エンターテイナーとしてどうしたら聴いてくださる人に楽しんでもらえるかを考えるという風に分けて考えると、考えがまとまりそうな気がします。

自分で演奏を楽しむだけなら、自分が満足すればいいのであまり気を遣う必要はありません。
やりたいようにやればいいのです。
つまり、アーティストに徹して問題ないというわけです。
アーティスト視線でまず自分の表現を完成させる。

しかし、人前で演奏する場合は、聴いてくださる人にも満足してもらいたい。
自分の表現を作り上げた上で、それが人に喜んでもらえるかどうか考え、もしダメそうならどこをどうすれば良いのか考える。
これはエンターテイナーとしてはどうするべきかを考える必要が出てくるという事ではないかと。

今までの自分を考えてみると、ほぼ自楽の世界、まず自分が楽しむ事優先なのでアーティストに偏った考え方をしていたという事になろうかと。
エンターテイナーとしてどうすればいいかは、あまり考えたことがないような・・・。いや、アーティスト指向の考え方が強い状態で、アーティスティックな要素とエンターテイメント要素を混同して考えていたため、どうすればいいかまとまらなくなって考える途中であきらめていたというのが正確でしょうね。整理して考えてみたら、何か新しい世界が見えそうな予感がします。

考え方も嗜好も様々のたくさんの人に楽しんでもうって大変なことです。決してエンターテイナーは軽んじられる存在ではないと思います。

最後に、ゴールウェイは間違いなく一流のアーティストですし、一流のエンターテイナーでもあると思います。特にエンターテイナーとしては、この人を超える人は私の知るプロの中にはいらっしゃいません。

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コメント(1)

百回記念おめでとうございます。
この記事はぜひより多くの音楽家たちに意識してもらいたいです。私は以前、ソロで人前で演奏する機会がたくさんあった時期がありましたが、「音の良さ」よりも「サックス奏者=めずらしい」という観客が多く、当時は演奏の調子の良し悪しなどは気にせず、選曲や小道具など、とにかく観客の注意を引くことを大前提に演奏していました。保育所に行った時は、「さんぽ」を吹きながら行進した事もありました。(園児が一緒におどってくれました)
私たちアマチュア演奏家は、先に述べた様な観客のために演奏することが実に多い。それゆえ、質の高い音楽を届けると同時に、常に観客の意向を気にする必要があります。(敬老会で童謡などの懐かしい歌を選曲するのはまさしくそれです)
少し前「小道具を使うと演奏に集中できないから却下」という出来事があり、個人的にとても悲しくなりました。もちろんすべての状況でできることではありませんが、雰囲気に合わせて観客を楽しませ、さらにいい音を出せるように励みたいものですね。コメントなのに大変長くなり申し訳ありません。一個人の意見ですので、苦情があるかと思いますがご容赦ください。

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