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フルートの材質について考える

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詩音

(2011年4月16日 18:37) | | コメント(1) | トラックバック(0)

原付通勤を再開しました。詩音です。

今日はフルートの材質について、ちょっと思ったことがあるので書いてみます。
とはいっても、よく議論される金はこういう特徴、銀はこういう特徴があるというような内容ではないので、それを期待して検索していらっしゃった方などはがっかりされるかもしれませんが。

今回の考察(というより空想とか妄想?)のきっかけになったのはサザンクロスさんの一言。

サザンクロスさんは少し前にフルートのプチ改造をされました。
その内容は、「反射板を18金に交換する」というものです。

頭部管の中にある、本当に小さな部品なのですが、これを交換するだけで音が変わるそうです。
現に、改造後はサザンクロスさんの音が変わっています。練習室の外から聴いたとき、最初誰だか分かりませんでした。歌い回しは間違いなくサザンクロスさんなのに、音が違うのですから。

さて、それだけ少なくない威力がある反射板の改造後、サザンクロスさんは「音が自分に返ってくる気がする」とおっしゃいました。

よく、笛の音は楽器だけではなく自分の体にも響かせるものと言われます。
楽器の音を口内や鼻腔、頭蓋骨、胸や背中などに入れて共鳴させるのです。
本当に体が共鳴するのかどうかは私には分かりませんが、笛を吹くときはたとえリコーダーであっても頭蓋骨や背中、腕などが振動しているような感覚があります。
フルートならくすぐったいほどビリビリ感じる事もあります。

サザンクロスさんがおっしゃった「音が返ってくる」というのは、この体に音が入ってくる感覚のことなのではないかと思います。
もちろん、サザンクロスさんなら今までも音が体に共鳴する現象は起こっていたはずです。しかし、反射板の材質が変わったことで、この体に返ってくる音が今までよりもはっきり感じられるようになったのではないかと。

実は、私もこれに似た感覚を味わったことがあります。
総銀製の以前の楽器から、今のプラチナコーティングに変えたときです。
最初はものすごく楽器に抵抗されていると感じたのですが、それを力任せの息で押し返すとなんだか音がまとまらなくなる。
あれこれ試している内に、その抵抗感に逆らわず、むしろ最も抵抗を強く感じるくらいのところにコントロールしてやれば良いと気付いたのです。そうすると楽に音がより遠くまで響くようになりました。

普段銀を吹いている人は、金やプラチナの楽器を吹ききれない。銀には銀の、金には金の吹き方があると聞いたことがあります。
なので、これらの貴金属は、吹くのに銀よりただただ強いパワーが必要なのだと考えていた時期もあるのですが、今は考えが変わってきました。
体に返ってくる音がよりはっきり分かるのでものすごい抵抗があると勘違いしているのかもしれないと考えています。
そんなにパワーだけに頼らず、帰ってきた音をきちんと体で響かせればよいだけなのかもと思うのです。

ちょっと、この「体に返ってくる音」について考察してみます。

もちろん「返ってくる音」は金やプラチナだけではなく、銀はもちろん洋銀の楽器にもあります。
でも、銀は響きが柔らかいので金ほどはっきり感じないだけのように思います。洋銀の楽器も銀メッキされていますから、銀の性質に似てはっきり感じないのではないでしょうか。
でも、確実に存在します。

この「体に返ってくる音」に抵抗して、パワーで押し戻した場合、響くのは楽器の管体だけということになるのでしょう。
近場ではものすごく鳴っているように聞こえますが、音色は綺麗ではありませんし、遠くに響きません。
特に、この突き破る吹き方をした場合、銀でも金でも、それどころか洋銀でもあまり音色が変わらないと感じることが多いです。学生など力任せの吹き方をする人の音を聴いて、そう思うことが多いです。

この「返ってくる音」を跳ね返してしまうとオーバーブロー、力任せに吹きすぎ。その目安にもなるのかも。

では、とにかく吹き込まないようにすれば良いのかというと、その場合はやはり抵抗に負けて吹ききれないという現象も起きることが否定できないでしょう。
息が弱すぎたり、歌口とアンブシュアの関係が適切でなかったりして体に響かせられるだけの帰ってくる音を鳴らせない場合、それでは体はおろか管体さえ鳴らないという事になるのでしょうから。

さて、楽器の材質によって「返ってくる音」の感じ方が違うことは確かなようですが、それが、反射板をかえるだけ、表面にメッキをかけるだけ程度の部分的な材質変更でも十分実感できるくらいの効果があるようです。
材質による違いは侮れないモノがありそうですね。

金も輪郭がはっきりした音が返ってきますが、私のプラチナコーティングはプラチナの硬さのせいかそれ以上にはっきり音が返ってきます。音を体に入れる感覚を掴むためには恰好の楽器かもしれません。

全部金の楽器は吹いたことがありますが、無垢プラチナの楽器は吹いたことがありません。
噂には、吹くのにものすごくパワーが必要で、その割には単調で虚ろな音がするらしいです。
でも、パワーではなくその音を体に響かせることが難しいだけなら、普段からプラチナの吹き味を体験している私なら、ひょっとして無垢プラチナの楽器も鳴らせるかも?と自惚れてみたり。
どこかで吹けないかなぁ...。

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コメント(1)

つまり言いたいこと。

フルートは何より音色が重要だと思います。
吹奏楽では他の楽器に負けないように大きな音を出そうそしてしまいがちですが、もっと丁寧に吹いて自分の音色をじっくり楽しんでみてはどうでしょう?

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