ノースウィンドアンサンブル

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東京遠征報告・・・山野楽器編

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詩音

(2011年10月 2日 21:16) | | コメント(0) | トラックバック(0)

草刈りをしていたら顔面を10カ所近く蚊に刺されてしまいました。詩音です。

昨日は山野楽器で起きたことについて書きましたが、山野楽器についてはほとんど何も書いていません。
とってもよいお店でしたので、やっぱり山野楽器のことも詳しく書かせていただきます。

銀座山野楽器本店。
国内でも有数のフルートサロンがあることで有名ですので、いつかは訪れたいと思っていましたが、ようやく念願が叶いました。

5回のフロアの一番端に、明らかにそれと分かるスペースがすぐ目に付きました。
迷わずフルートサロンに突入です。正直、同じフロアの他の管楽器売り場の様子は全く覚えていません(笑)

ショーケースにはフルートがものすごい数並べてあります。
真っ先に目に付いたのが、サロン正面のショーケースの下の方に鎮座していた新品のアルトフルート。アルトフルート自体そんなにどこにでも置いてあるモノではないのに、国産メーカー3社くらいのしかも新品がこんなに普通に陳列してあるなんて。
サロンの横側のケースには、ヘルムート・ハンミッヒや、50年くらい前のいわゆるオールド・ヘインズ、他にもボンヴィルやリブレなどの、地方では滅多にお目にかかれない中古楽器が信じられない数並べてあります。
奥の一番大きなショーケースには国産はもちろん海外メーカーなどの新品が置いてあるようでしたが、中古楽器のインパクトが凄すぎて、正直何が並べてあったかよく覚えていません。
そして、奥の試奏室に続く通路にもショーケースがあり、そこにはあのフルートのストラディバリウスと謳われるルイ・ロットが見えます。
カウンターケースにはこれまた凄い数の頭部管。

丸1日でも2日でも遊べそうな空間です(笑)

店員さんも非常に親切で、普通だったらまず「何かお探しですか?」とか、「お目当ての物がおありですか?」とか話しかけられる事が多いと思うのですが、山野楽器では店員さんが開口一番「試奏室をご用意しますので、どの楽器でもどうぞお試し下さい」でした。
噂には聞いていましたが、本当に試奏大歓迎という感じなんですね。

試奏が目当てでしたので、もちろん試奏をお願いしました。
まずはルイ・ロットは一本ぜひ吹いてみたい。
店員さんは、ルイ・ロットはあまり良い状態の楽器が今なく、中でも比較的状態が良い物ということで、洋銀製の楽器を一本選んで下さいました。
それと、オールド・ヘインズのピッコロ吹きとしては、フルートも試してみたい。評判のいい30000番付近のシリアルナンバーを選択して出してもらいました。
あと、PTP吹きとしては、銀にプラチナコーティングではなく、プラチナの楽器も吹いてみたいと思っていました。ここにはアルタスの管体プラチナ製の中古がありましたので、これも出してもらうように依頼。

サザンクロスさんも、以前から気になっていたブランネンとバーカートを出してもらったようでした。

これらの楽器を試奏室に運んでもらい、試奏開始です。

私はまずルイ・ロットを吹いてみました。
このルイ・ロットについては一つ前の記事でそれなりに書いているので、重複する事は書きません。
店員さんがおっしゃるとおり、あまり良い楽器が無かったというのは事実らしく、音色も特別光る物は感じませんでしたが、好きな傾向ではありました。

つぎはオールド・ヘインズ。総銀製ハンドメイド、カバードキーのC足部管です。
これは素晴らしかった。
アメリカンフルートらしい明るくて甘い音色。
時間をかけて吹き込んでいけば面白そうだなと思える楽器でした。
しかし、マテキフルートがあまりに良かったので、マテキフルートを吹いた後だとちょっと見劣り。
しっかり吹き込んで楽器が眠りから覚めれば良い勝負が出来るかもしれませんが。

ブランネンとバーカートはサザンクロスさんがオーダーされたので、詳しい仕様は分かりません。
ブランネンは総銀でした。吹いてみると、なるほど、スケールを吹くと綺麗にレガートがかかるのですが、一つ一つの音は気持ち良く分離する、今まで味わったことのない吹奏感。楽器としての完成度が他とは一線を画するのかなと感じる部分はありました。しかし、私は音色のコントロールが出来ず、使ってみたいと思える楽器ではありませんでした。
それに比べるとバーカートの音色の方が好きでしたが、特別惹かれる要素はなく。
どちらも良い楽器であることは間違いないのですが。

アルタスの管体プラチナは、店員さんが忘れていらっしゃったらしく、いつまで待っても持ってきていただけず。再びお願いして出してもらい、そのついでにアキヤマフルートのピッコロ用頭部管もお願いして出してもらいました。

アルタスの管体プラチナ製の楽器は、さすがに重たい。そこらのゴールドなど目じゃないくらい、明らかに重量を感じます。
プラチナ無垢の楽器は、鳴らすのに大変体力が要り、その割には虚ろな響きで単調な音色しかしないというレビューをよく見かけます。
しかし、吹いてみると、想像と違ってあっさり鳴りました。しかも、指だけでなく腕も肘までビリビリ感じるくらい管体が振動します。
音色も、いつもPTPと総銀を吹き比べて感じるプラチナテイストが、当たり前でしょうけどしっかりあって、音色も割と好み。音色のコントロールもいつもと同じ感覚。ムラマツとアルタスだから楽器の設計思想は全然違うはずなのですが、プラチナのおかげか違和感が本当に少ないです。
すごい反応の良い楽器だなと感じました。
聴いていたポチさんもサザンクロスさんも、今日試奏した楽器の中では一番いつもの私らしい感じの音がしていると仰いました。
自分が感じているだけではなく、ちゃんと楽器を鳴らせているようです。
よほど私がプラチナと相性がいいのか。
それとも、そもそも実は普段からフルートを鳴らせていないのでしょうか(汗)

アキヤマフルートのピッコロ用頭部管、総銀製は3本在庫がありました。
私のヘインズを持って行っていましたので、付けてみます。
歌口を見て、一番好みの小さくて楕円形をしたのからチャレンジ。これはちょっときつくて、最後まで差し込めませんでした。
しかし、歌口の形から想像したとおり、発音はしやすい。
でも、ルイ・ロットの再現を目指しているというアキヤマフルート、それからイメージしていたのとは違う鋭過ぎる音が出てしまいます。
次はゆるゆるで、楽器をひっくり返すと落ちてしまう頭部管。これはきちんと楽器と固定されていないこともあってか、上手く鳴りません。その実力は計れず。
最後に、一番歌口の大きな頭部管。これはちょっと緩い程度、。しかし、噂通り、ハンドメイドにしてもものすごい個体差ですね。管の外径だけでもここまでバラバラとは想像以上でした。
最後の頭部管は、私の苦手な大きめの歌口だけあって、鳴らしづらい。

最初の頭部管を、今の改造アンブシュールで試せば違ったのかもしれませんが、とりあえずその時は私の中ではオリジナル頭部管にどれも勝てなかったので購入には至らず。
割とお手頃価格だったので、店員さんの接客も気持ちが良いし、たくさん楽器を試奏させてもらった事ですし、気に入ったら買ってもいいかもと思っていたのですが。
お手頃といっても、15万円ですけど(汗)
周りの他の楽器の値段と比べるといけませんね。冷静に考えたら十分高い買い物です。山野楽器マジック、恐るべし・・・。

本当に、店員さんが親切で、ここでなら何か買いたくなるような良いお店でした。
また行きたいですね。

そうそう、私のPTPは前のオーナーがここ、銀座山野楽器で購入されたようで、山野楽器の保証書が付いていました。
PTPの里帰りでもありました。

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